2010年2月6日土曜日

雪・ゆき・ユキ

今日も冷たく風の強い日でした
朝早く 風に乗って雪が舞っていました
ここでは 雪の積雪はまだありませんが
日本各地 かなりの大雪
新潟では五十数年ぶりの積雪量とか
ニュースのトップは まずは大雪の情報
若い時 雪が好き 雪が恋人・・・・
そんな時代がありました
その雪への思いをのせ 
雪をテーマにした作品は 沢山あります
雪が見せる表情 色も雪は白と普通は思いがち けれど光によって 
風の流れによって いろいろな色合いを見せる雪
そんな雪が 好きです 雪国に住んでる方には はた迷惑なことでしょうが
数ある作品の一つで 布絵を始めた初期の作品です

「凍てる冬〜雪 ゆき ユキ〜」
 
 雪がしんしんと降る
 昨日も今日もー
 北国の果てから祈りにも似た
 声なき声をこだまさせて
 ゆきが舞う くるくると舞う
 森に 山に 野に
      そして私の心にー
 ユキが降る ユキが舞う

今から何十年昔のことでしょうか 一昔も前
スキーに夢中になって 明けても暮れても スキー スキーでした
その当時 勤めていましたが 年の瀬 休みにはいると その日の夜
夜汽車に乗って 新潟県や長野県のスキー場に足を運んでいました
妙高には 常宿もありいつも電話で予約してました
今でも 昔の電話番号を覚えています
明日からお正月休みという日の夜行で行き 
年が明け 今日から初出勤という日の朝 帰宅して 仮眠を取ると職場へ
お正月料理も お雑煮も何年も食べたことがないほどでした
今のように豊富な食料事情ではないので 家に帰れば 家族が多かったせいもあって
数の子など口に入りません 
また 今のようにスキー宿でお正月料理が出ることはありませんでした
確か 昭和38年の暮れでした 
紅白の歌合戦のとりは橋幸夫と吉永小百合のデュエットでいついつまでもを
歌っていたと思います
その時 一足先に帰る仲間を駅まで送り届けた帰り道
駅前から宿まで乗るはずのバスが無く 一時間もかけて
もうすぐ 新しい年が明ける頃に 雪道を歩きました
真夜中近く 歩くたびに雪の軋む音だけが 白く染まった森に木霊して 
星の輝きの中 山に森に畑に積もった雪は いろいろな輝きを見せていました
素晴らしい一年の締めくくりの日でした 美しい夜空でした
言葉に表せないほどの・・・・・心たぎりました
しかし 年が明け 四日ほどたって帰る時 空模様は変わり始め
列車を待つホームは吹雪 隣に立つ人が分からないほど
鈍色の中に雪が狂ったように舞っていました
列車はかなり遅れていました 
帰れるのかと心配になり 寒さと冷たさで震え こころ穏やかではない中
やっと列車が来ました 我先に乗る人で混雑する中 とにかく車内へ
温もりがありました スキーを網棚に載せ リュックも・・・・・・
この時 どんなに心軽くなったことか 安心感が疲れた体をほぐしてくれたのを
はっきり記憶しています
この時 私たちが乗った列車が最後で 後は大雪のため不通になり
危うく帰れなくなるとこでした
年の暮れ 満天の星の輝く雪道を ロマンチックな思いで・・・・・
年明け 鈍色のプラットホームで 激しく舞う雪の中に立ちつくした思い 
明と暗 両極端 2つの思いを 僅かな期間に味わった思い
でも いろいろなことが学べました 
そのこともあってか 雪に対する思いが強いのか 
作品のイメージが 湧いてきます
どちらの思いも 作品に表すことが出来れば・・・・・と願ってますが
雪国の方達 被害に遭われた方達 雪のため 大変な思いをしておられる方達
申し訳ない 勝手な思いです
無事に この時節を過ごされることを祈ります

こうして書いていますと 今の若者達より 昔の私たちは タフでしたね
宅急便もなく 交通の便も悪く それでもぎりぎりまで休みを利用して
楽しみました 強かったですよね 朝帰り 仮眠だけで出勤しても
仕事はきちんとこなしました 平気でしたね
宿も今から思えば お粗末でした でも 当時は いい宿でしたよ
明日は 雪もやむとか・・・・優しい日の訪れでありますように 

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